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No.23 1960年代へタイムスリップ

  

 

大阪の北新地に、実にユニークなスナックがある。その名は「サウンド・イン・サム」。
 小さな店で、10人も入ると満席になる。きれいなお姉さんなどいない。おっさんのマスター(実は私と同年同月の生まれ)1人が客の相手をしている。カラオケもない。
 店内に入ると、壁全体に1960年代の芸能人のブロマイドが、所狭しと無数に貼り付けられていて、これを目にした瞬間に、まずは圧倒される。特に我々のように当時、日曜日に「ロッテ歌のアルバム」をテレビで見ていた者は、タイムスリップしたかの如く懐かしい思い出に浸り始めることができる。店内のカウンターには、当時の「平凡」とか「明星」も数冊置いてある。
 席に着くと、まずは煙草の形をしたチョコレート菓子を一箱くれる。同世代の人なら誰もが、子供の頃にこれを駄菓子屋で買っていたはずだ。
 次に圧倒されるのが、店内の棚に積んであるカセットテープの山。3000本はあるだろう。その全てが1960年代の歌謡曲やポピュラーを録音したものだという。すなわち、当時のミーハー音源に関しては、まず全てが揃っているのだろう。
 最初に私がリクエストしたのは「オックス」というグループサウンズ・グループの「ガール・フレンド」という曲だったが、「ああそれなら、これが面白いでしょう。」と聴かせてくれたテープが、そのグループの解散コンサートを録音したものだった。
 マスターは、スクールメイツに在籍していたこともあるらしいが、その後は歌手のマネージャーをしていたとか。噂には聞いていたが、とにかく芸能界の(裏)情報に詳しい。
 当時売れていたレスビアン・ギミックのデュオのことを尋ねると、嬉しそうな顔をして、「実はその内の1人と、昔同棲していました。」と言う。
 他にも、作曲家の某は女性歌手の誰と誰に手をつけた後に売り出してやったとか、女装の某は両刀遣いでもあったが、本質は無類の女好きで、しかも絶倫だとか、私のようなex-ミーハーにはたまらなく興味深い話を聞かせてくれる。
 興味を感じられたら、一度この店を訪れてください。提供されるドリンクは、サントリー・ホワイトの水割りかロックのみ。アルコールのダメな人には、ウーロン茶を出してくれる。料金は1人につき\3,500程度で、店にいる時間とか飲んだ量には関係なく一律料金だと言っていた。
 場所は北新地本通りの西側、すなわち桜橋の方に近い。「宝スタービル」の4階で、電話番号は06-6345-8607。神戸にいると平日に大阪で飲む機会は少ないが、残念なことに土曜日と日曜日は休みである。
念のため申し添えるが、私は客として一度訪れただけで、このマスターと個人的交流は全くありません。

 

 

 

 

 

 

 

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